「疲れやすい・・・。」「寝ても疲れがとれない・・・。」
そんな方は多いのではないでしょうか。
そんな方に、作業療法士である菅原洋平さんの『休み方マネジメント』という本がおすすめです!
今日はこの本の内容を簡単に紹介しようと思います。
強調部分だけ読めばざっと内容が分かるようになっていますので参考にしてください!
いきなりですがこの本の結論は、
認知コストを下げることで、疲れにくい体になる
ということです。
認知コストとは、「脳が使うエネルギーのこと」です。
脳のエネルギーは有限なので、これを節約することで疲れにくいということですね!
認知コストを下げるために、菅原さんは以下のような3つの方法があるとおっしゃっています。
① 時間の使い方を変える:脳に優しい時間配分をする
② 仕事のやり方を変える:脳が仕事をしやすいようにお膳立てをする
③ 仕事の環境を変える :脳の仕組みに従った場所で仕事をする
この3つについて詳しく説明していきます!
さらに、疲れをとる睡眠の方法についてもプラスで載っていましたので最後に説明します!
時間の使い方を変える
理想のバイオリズムは?
バイオリズムとはその名の通り、生活のリズムのことです。
さらに細かく言うと、脳がいつ集中できていつ眠くなるのか、というリズムのことです。
この本では、
「午前に集中できる → 午後に眠くなる → 夕方に集中できる → 夜眠くなる」
というのが理想のバイオリズムだそうです。
皆さんはこのバイオリズムになっていますか?
私は基本的にいつも眠くて、全くこのバイオリズムになっていませんでした。笑
そこで、本書でも紹介されている以下のようなことを心がけてみました。
① 朝起きて日光を1分間浴びる:体を目覚めさせる
② 午前に重要な仕事をする :集中できる
③ 昼に15分程度の仮眠 :眠くなくても仮眠。机に座ったまま。
④ 午後の仕事を乗り切る :仮眠をとったのであまり眠くない!
⑤ 退社後に軽い運動 :夜の眠気を誘引する
⑥ 眠くなったら就寝 :0時前には眠くなりました。
上の①~⑥を見れば詳しいことを説明する必要はないと思いますが、特にポイントは①と③です!
これをするだけで1日のパフォーマンスがかなり変わりました!
みなさんもこのバイオリズムを意識して眠い時間を減らして、認知コストを下げましょう!
仕事のやり方
続いて、脳が仕事をしやすいように気をつけることを紹介していきます!
チャンキングをする
チャンキングとは「情報の塊(チャンク)をつくること」です。
脳は多くのことを脳にとどめておくことができません。(4つくらいだそうです。)
そのため複数の情報を1つにまとめることで、認知コストの減少につながるのです。
チャンキングの具体例として、電話番号が挙げられます。
電話番号は11桁から成り立っていますが、***-****-****のように、3つに区切ることで3つの塊を覚えるだけになります。(区切らないと11個の塊になっています。)
では、このチャンキングを仕事ではどう活かすのでしょうか?
例えば、「企画書を作る」という仕事について考えます。
普通であれば、企画書を作る際には以下のようなステップがあると思います。
① 情報を集める
② 企画を考える
③ 企画書を書く
④ 上司に報告
この時点で4つのTo Doリストができあがってしまいます。
脳はやるべきことが多いと感じると認知コストを消費していきます。
そうではなく、企画書を作るという仕事は①~④まで含んでいると考えます。
①が終わって一段落するのではなく、①~④までが一連の作業だと考えることで脳にかかる負担が減ります。
このチャンキングの技術は難しくて私もあまり実践できていないのですが、ぜひお試しください。
マインドワンダリングを減らす
次に、マインドワンダリングを減らす方法について紹介します。
マインドワンダリングとは「脳が他のことを考えている状態」です。
仕事中に「明日は時間ないから今日買い物行こう」「明日の飲み会めんどくさいな・・・」などと考えている状態です。
ある実験結果では、このマインドワンダリングに陥っている時間は平均で1日の3割強にも達するそうです。
このマインドワンダリングの時間を減らせば脳を効率的に使うことができます。
マインドワンダリングを減らす3つの方法は以下の通りです。
① 作業を細かくする
15分以上作業するとマインドワンダリングに陥りやすいので、15分おきに別の作業をする
② 考え事を決める
何かを考えてしまったときの考え事を作っておく。(今日の夕飯など、答えが出やすいもの)
→マインドワンダリングになってもすぐに修正が可能
③ 考え事タイムを作る
マインドワンダリングになっても、「後で考え事タイムあるから、そこで考えよう」と思うようにする。
この①~③でマインドワンダリングと上手につきあいましょう!
仕事の環境
次に、仕事をする場所について紹介していきます。
いい記憶の場所で作業する
脳は記憶と場所を関連させやすいです。
いい記憶がある場所では、脳は集中して物事に取り組むことができます。
例えば、「ファミレスで勉強すると集中できる」と言う人がいますが、
それは過去に1回でも、そこで集中して勉強できた経験などがあり、それが徐々に強化されることで脳が「ファミレス=集中できる場所」と関連づけているのです。
逆に、悪い記憶がある場所では集中できません。
そういった場所では、逆にいい体験ができるように心がけましょう。記憶をすりかえることで、脳が集中できるような場所に変えてもらうのです。
場所の役割を決める
先に述べたとおり、脳は記憶と場所を関連づけます。
そこで、目的別に場所を設定すると脳が集中しやすいです。
勉強する場所・スマホを触る場所・雑談する場所
など、その場所に役割を持たせると、脳がその場所に応じた作業に集中できます。
特にスマホなどはどこでも触りやすいので、1つの場所に限定するのは難しいです。
しかし、スマホほど私たちの時間・集中力を奪う物はありません。
(本書でも、デジタルデトックスについて述べられています。)
場所の役割を決めて、脳が集中しやすい環境を作ってあげましょう。
疲れがとれる睡眠の方法
最後に疲れがとれる睡眠の方法について紹介していきます。
印象に残ったのは以下の6つです。
① ベッドの上では寝ることしかしない
場所の役割の話と同じです。ベッドの上は寝る場所にしましょう。スマホをベッドの上で見るのは厳禁です。
② 布団に入ってから10分後に眠る
15分以上眠れないと余計な考え事が浮かびます。8分以内に寝てしまうのは慢性的な睡眠不足だそうです。眠くなってきたら布団に入り、10分で寝れるのが良いバイオリズムです。
③ 起床時間をそろえる
就寝時間はばらばらでも、起床時間をそろえることでバイオリズムが整います。
遅く寝た日は、翌日早く寝るようにしましょう。早く寝ることを「寝だめ」と言います。
④ 起きた時間を目覚ましに設定
「本当は6時に起きたいのに、7時に起きてしまう。」そんな人は7時に目覚ましを設定して、「7時に起きる」と3回唱えて寝ましょう。すると6時50分に起きれるようになります。これを繰り返して6時を目指しましょう。
⑤ 睡眠コアタイムを増やす
睡眠コアタイムとは、「必ず眠っている時刻」です。平日と休日で就寝時間が極端に違うと、この睡眠コアタイムが減り、睡眠負債につながります。
睡眠は人生の3分の1ほどを占めるものですので、質を上げていきましょう!
まとめ
① 時間の使い方:理想のバイオリズムを目指せ!
② 仕事のやり方:チャンキングせよ・マインドワンダリングを減らせ!
③ 仕事の環境 :目的別に場所を決めろ!
④ 睡眠について:5個の方法で睡眠の質をあげよ!
いかがでしたか?
限られた時間で最大限のパフォーマンスを発揮するためには脳の使い方が大事です。
みなさんもこの本を読んで脳の使い方を見直してみましょう!
〈今日の1問〉
朝起きると鼻水やくしゃみが出やすいことを和製英語でなんというでしょう?
バイオリズムのために、日光を浴びようとしてるときにくしゃみは出てほしくないですね・・・
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